キノコの美味しい使い方
2026/10/27

秋が深まり、キノコが一番おいしい季節になりました!
舞鶴キッチンでは化学調味料を使いません(No-MSG)。
それでも料理にしっかりとした旨みが感じられるのは、素材がもともと持っている旨みを「引き出す」ことに力を注いでいるからです。
中でもきのこは、扱い方ひとつで旨みが大きく変わる食材です。
今日は、家庭でもすぐに試せる「きのこの旨みの引き出し方」をご紹介します。
きのこの旨みの正体
きのこの旨みは、主に2つの成分から生まれます。
グアニル酸
干し椎茸の旨みとして知られる成分。
生のきのこにはほとんど含まれておらず、調理の過程でつくられます
グルタミン酸
昆布やトマトにも含まれる旨み成分
ポイントはグアニル酸です。
キノコの中にはRNA(核酸)があり、細胞が壊れた状態で加熱されると、きのこ自身が持つ酵素(ヌクレアーゼ)がこれを分解してグアニル酸をつくり出します。
一方で、きのこにはせっかくできたグアニル酸を旨みのない物質に分解してしまう酵素もあります。
つまり、きのこの旨みを引き出すとは、「旨みをつくる酵素をしっかり働かせ、旨みを壊す酵素を働かせない」こと。
その鍵を握るのが「温度」です。
ポイント1:干し椎茸は冷蔵庫でゆっくり戻す
干し椎茸をぬるま湯で急いで戻すと、旨みを壊す酵素が働きやすくなり、グアニル酸が減ってしまいます。
おすすめは、冷水に浸けて冷蔵庫で5時間以上(できれば一晩)かけて戻すこと。
低い温度でゆっくり戻すことで、旨みが残りやすくなります。
戻し汁は最高のだしなので、捨てずに使ってください。
ポイント2:生のきのこは一度冷凍する
生のきのこは、一度冷凍してから使うと旨みが増します。
冷凍で中の水分が膨らみ、細胞が壊れることで、加熱したときに酵素が働きやすくなるためです。
・石づきを取り、使いやすい大きさにほぐす・切る
・保存袋に入れて空気を抜き、冷凍庫へ(約1か月保存可能)
・調理するときは解凍せず、凍ったまま使う(解凍すると旨みが水分と一緒に流れ出てしまいます)
ポイント3:低い温度からゆっくり加熱する
旨みをつくる酵素がよく働くのは、60〜70℃前後の温度帯です。
強火で一気に煮立たせると、酵素がすぐに働かなくなり、旨みが十分につくられません。
・汁物や煮物は、水からキノコを入れ、弱火〜中火でゆっくり温度を上げる
・戻した干し椎茸も、戻し汁ごと水から火にかける
・炒め物なら、最初は弱めの火でじっくり火を入れ、最後に強火で香ばしさをつける
ポイント4:洗わない、塩で水分を引き出す
きのこは水で洗うと風味が落ち、水っぽくなります。
汚れは布やペーパーで軽く拭うか、手で払う程度で十分です。
※天然の舞茸や松茸などの場合は軽くでは取れない場合があります。
また、鍋にきのこを入れて軽く塩をふり、蓋をして蒸し焼きにすると、きのこから旨みを含んだ水分が出てきます。この水分ごと料理に使うと、だしいらずの深い味わいになります。
ポイント5:昆布と合わせて旨みを掛け算する
きのこのグアニル酸と、昆布のグルタミン酸。
この2つを組み合わせると、旨みは足し算ではなく掛け算のように強まります。
日本料理でいう一般的な『出汁』はカツオ節のイノシン酸と昆布のグルタミン酸の組み合わせです。
これらを「旨みの相乗効果」と呼びます。
干し椎茸と昆布を一緒に水出しした「精進だし」は、動物性の素材を使わなくても驚くほど豊かな味わい。和食の知恵が詰まった組み合わせです。
豚汁や鍋料理などはこれからの秋冬の季節は美味しくて人気が高いですね!
まとめ
・干し椎茸は冷蔵庫でゆっくり戻す
・生のきのこは冷凍して、凍ったまま使う
・水から弱火でゆっくり加熱する
・洗わず、塩で旨みの水分を引き出す
・昆布と合わせて相乗効果を
ちょっとした温度の工夫で、いつものきのこ料理がぐっとおいしくなります。
ぜひ、この秋のご家庭の食卓で試してみてください。
舞鶴キッチン/MAIZURU KITCHEN
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天神で旨味が詰まった和食
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